ABOUT SHIRAI NOKO
鍛冶の街、三条と白井の伝統技術が融合した巧の技。
目立ての技術を最大限まで高めた、至高の一振り。
その歴史は、大正十三年、三条の街より始まり、
その想いは、初代寅次より現在四代目にわたり受け継がれる。
刃の節々に流れる職人気質はそのままに、
今までにはない、新たなモノづくりを目指して
技を伝え、想いを紡ぐ。
伝統的な製法を活かし、次世代へ伝えたい新しい鋸の形。
それが、白井鋸である。
about “METATE”
鋸の製造において欠かすことのできない作業がこの“目立て”である。
鋸に目(刃)の形を付ける“目抜き”に対して、
その目に合わせて、下刃、上刃、上目をヤスリで付け、
「切れる鋸」へと仕上げることをいう。
白井産業は、 先代より継承されつづける、
この“目立て”技術を最大限に活かすことで、
鋸という垣根を越えた、
より生活を豊かにするモノづくりを目指している。
JAPAN “NOKO”
鋸の歴史は古く、現存する最古の鋸として
法隆寺の献納宝物鋸が有名である。
さらに飛鳥・奈良時代から中世の絵巻に度々登場する「木の葉鋸」をはじめ、
多くの横挽き鋸があり、縦挽き鋸は室町時代に確立されたいう。
江戸時代に入ると、鋸の用途別細分化が進み、
今日の鋸のほとんどが出揃ったといわれ、
やがて明治時代に入るころ、縦挽き、横挽きが兼用できる
両刃鋸が考案され、普及したのもこの頃である。
現在の替刃式へと移り変わっていったのは、昭和時代になってからである。
そして現在、
世界からも日本の伝統的な鋸が再び脚光を浴びている。
日本の鋸とは、
木工や木造建築、剪定などにおいて用いられる伝統的な鋸である。
海外製の鋸は、押して切る「押ノコ」に対し、日本の鋸は引いて切る「引きノコ」である。
このため刃はより薄く、より力をかけずに、狭い切口で切断することができる。
おもな種類として
・両刃鋸 ・手曲がり鋸 ・胴付鋸 ・畦挽鋸 ・剪定鋸 など。
それぞれの用途にあわせて使い分けられ、
日本の鋸は、海外でも高く評価されている。
白井産業では、製造されることの少なくなった両刃鋸などを中心に
次の世代にまで伝えたい、よりよい鋸を生みつづけていく。